舞妓さん、芸妓さんの修行とは?

舞妓として稽古をする芸の種類

芸舞妓は師匠の指導の元、日々さまざまな芸事の鍛錬に励んでいます。お座敷で披露する、主な芸事を紹介しましょう。

舞、踊り

舞妓の代名詞ともいえる芸事です。摺り足や静かな動作を中心とする荘重なものを「舞」、軽快なリズムと肉体動作を中心とするものを「踊り」、日常の動作を取り入れた演劇的なものを「振り」と呼び、これらの三要素を組み合わせて多種多様な表現を行います。

長唄(ながうた)、小唄(こうた)、端唄(はうた)

邦楽の歌のジャンルで、三味線を伴奏として歌を歌います。名前通り長唄は長め、小唄・端唄は短めなのが特徴。小唄は端唄を母体として生まれましたが、端唄は平坦で三味線が撥引き、小唄は技巧的で三味線が爪弾きという違いがあります。

常磐津(ときわづ)、清元(きよもと)

浄瑠璃(じょうるり)と呼ばれる劇場音楽の一種で、三味線を伴奏として叙事詩を語ります。単なる歌ではなく、登場人物の仕草やセリフなども語る必要があり、演劇に近い表現力を磨かなければなりません。

三味線

長唄や清元に必須となる弦楽器です。多くの場合はベテランの芸妓が担当します。

鳴り物

小鼓、大皷、太鼓、鐘といった打楽器を指します。長唄や清元の「お囃子(はやし)」として重要です。

鳴り物と同じくお囃子に使われる楽器です。能管(のうかん)や篠笛(しのぶえ)といった、竹製の横笛を使用します。

舞の伴奏として使われることが多い弦楽器です。もちろん、単独でも大きな魅力があります。

舞妓の踊りの種類について

江戸時代までの舞妓の踊りは、京舞の最古の流派「篠塚流」が主流でした。しかし、近年では踊りの多様化が進み、五花街それぞれが異なる流派を採用しています。

花柳流(はなやぎりゅう)

上七軒の流派です。日本舞踊では最大の流派で、門弟は2万人を誇ります。「舞」よりも「踊り」を重視しているのが特徴で、他の流派に比べて細かいリズムや振り付けが楽しめます。

若柳流(わかなぎりゅう)

宮川町の流派です。元は歌舞伎の振り付けに携わっていた若柳壽童が興し、東京の柳橋などの花街を地盤として発展しました。全体の品位を大切にしており、繊細な手振りを多く取り入れています。

京舞井上流(きょうまいいのうえりゅう)

祗園甲部の流派です。篠塚流と並ぶ京舞の流派で、腰から上を中心とする簡素な動きと、硬い描線が特徴。能楽や歌舞伎、さらには人形浄瑠璃の動きまでも取り入れており、表現は非常に豊かです。

尾上流(おのえりゅう)

先斗町の流派です。初代家元・六代尾上菊五郎より、「品格・新鮮・意外性」を重んじており、上品で格調高い芸術を目指しています。無駄なく洗練された、流れるような動きが魅力です。

藤間流

祇園東の流派です。大間(おおま)な動作が特徴で舞台に向き、細かい振り付けが特徴の花柳流とはよく比較されます。

立方、地方について

芸舞妓が芸事を披露する時は、舞踊を担当する「立方(たちかた)」と、三味線や唄などの音楽を担当する「地方(じかた)」の二役に分かれます。地方はより高度な修練が必要とされるため、修行中の身である若い舞妓が立方を、経験豊富な芸妓が地方を担当するのが一般的です。立方を「舞妓さん」と呼ぶ光景もよく見られます。また、地方は白化粧をしたりかつらを被ったりはせず、一般的な和装でお座敷に出ることが多いのも特徴です。

舞妓ショーを見られる場所について

かつての花街は「一見さんお断り」の世界であり、紹介者がいなければ舞妓の芸事を楽しむことはできませんでした。しかし近年では、芸舞妓のメディアへの露出も増加しており、「舞妓ショー」が見られる施設も登場しています。主な施設を紹介しましょう。

ギオンコーナー

祇園甲部歌舞練場の隣・弥栄会館内の劇場です。舞妓の京舞をはじめ、茶道・華道・箏曲・雅楽・狂言・文楽の7つの伝統芸能を鑑賞できます。公演時間は約50分、毎日午後6時と午後7時の2回行われており、参加しやすいのも魅力です。

京都グランベルホテル

花街・祇園エリアに佇むデザイナーズホテルで、祇園四条駅や花見小路通からも徒歩圏内です。毎週火曜・金曜の夜開催されているショーイベントは京都市公認通訳ガイドが司会進行を担当しているため、花街や舞妓さんの魅力を深く知ることができます。また「お座敷遊び」や「舞妓さんとの記念撮影」も含まれているため、旅のハイライトになること間違いなしです。

烏丸六角 弘庵(こうあん) はなれ

祇園からは徒歩25分離れていますが、京都市街地からアクセスの良い烏丸六角にある和食レストランです。本格的な懐石料理と舞妓との時間が楽しめます。進行役の京都市公認ガイドによるわかりやすい説明、Q&Aの時間が設けられている、舞妓さんとテーブルで直接話ができるなど、初心者でも舞妓文化について深く知ることができるようになっています。価格は一人22000円で、当日の午後4時まで予約できます。詳細はこちら。

五花街それぞれの「をどり」舞台について

舞妓ショーと同様、京都の五花街でも「をどり(舞踊)」の公演を行っています。こちらは通年ではなく、春もしくは秋に行われるのが特徴です。五花街それぞれの公演日程や料金を押さえておきましょう。

※チケットは公式サイトのフォームや電話での申し込み、旅行代理店などで購入可能です。

都をどり(祗園甲部)

公式サイト:http://miyako-odori.jp/special/

場所:京都四條 南座 (https://g.page/Minamiza)

期間:4月1日~4月27日 (2020年)

時間:12:30~、14:30~、16:30~

料金:4,000円~

京おどり(宮川町)

公式サイト:http://www.miyagawacho.jp/kyoodor.html

場所:宮川町歌舞練場 (https://goo.gl/maps/JDLZkYjqyZ7ggnkg9)

期間:4月1日~4月16日 (2020年)

時間:12:30~、14:30~、16:30~

料金:2,400円~

鴨川をどり(先斗町)

公式サイト:https://kamogawa-odori.com/

場所:先斗町歌舞練場 (https://goo.gl/maps/jvpXhwaXFcsza6rx6)

期間:5月1日~5月24日 (2020年)

時間:12:30~、14:20~、16:10~

料金:2,500円~

北野をどり(上七軒)

公式サイト:http://www.maiko3.com/kitano-odori.html

場所:上七軒歌舞練場 (https://goo.gl/maps/VQDjdQ5o5uWjxiif9)

期間:3月20日~4月2日(2020年)

時間:14:00~、16:30~

料金:5,000円~

祇園をどり(祇園東)

公式サイト:http://www.gionhigashi.com/gion

場所:祇園会館 (https://goo.gl/maps/xxSwquV3ivCXBARp8)

期間:11月1日~11月10日 (2019)

時間:13:30~、16:00~

料金:4,300円~